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2020年07月13日
株式会社ユビキタスAIコーポレーション
空気質(エアクオリティ)モニタリングサービス「BreezoMeter」アップデート ~AIを活用して5メートル四方の高解像度データを提供可能に~
この度、BreezoMeter社の空気質(エアクオリティ)モニタリングサービス「BreezoMeter」がアップデートされ、5メートル四方の高解像度の空気質データが提供できるようになりました。
センサーは全体像を提供しない
大多数の空気質データ提供企業は、物理的なモニタリングステーションからのデータを提供しています。つまり、物理的にモニタリングステーションがある位置の数値に偏っていることになります。多くの場合、各ステーションには一部のセンサーのみが設置されており、これらのセンサーは全ての汚染物質を検知できるわけではありません。また、レポートにも数時間の遅延があります。その結果、実際の空気質の一部の事実しか提供できていないことになります。また多くの場合、空気質データを県または市ごとの単位で提供していますが、実際の空気質は、通りが一本異なれば全く異なっており、しかも毎時変化し続けているのです。
センサー間の空気汚染質をマッピング
空気汚染の空間表現をより正確に表すためには、モニタリングステーション間(センサーが設置されていない位置)の空気汚染分散を計算する必要があります。BreezoMeterは、モニタリングステーションからの情報に加え、交通状況や衛星データ、天候や風向き、気象情報や土地被覆などのデータを合わせて高精度なアルゴリズムと機械学習の技術を用いることによって、この複雑な計算を実現しています。
BreezoMeterの空気質グリッド
BreezoMeterは、世界の空気質データのメッシュを細かく設定しています。下の地図のマス目はそれぞれ500メートル四方になっており、小さなグリッドポイントから構成されています。
毎時、約5億の地理的グリッドポイントが計算され、各グリッドピントで最大12種類の汚染物質と61のローカルな空気質インデックスを報告しています。
これまでは、ユーザーが現在地の空気質データを問い合わせると、最も近いグリッドポイントの情報を取得していました。解像度を500メートルから5メートルにするために、新たにライブで且つ超局所的な交通情報に基づいたトラフィックベクターレイヤを追加しました。
この新しいトラフィックベクターレイヤとは、特定の経緯度クエリに加えて特定の地点での天候や交通渋滞を検証しています。交通渋滞が登録されると、交通汚染物質も計算に加えられます。
交通渋滞の計算方法として、12分ごとに世界中の1,000万交通渋滞セクションから放出される空気汚染を計算し、世界の3万以上の都市に情報をレポートします。
この計算を実現するために、行き先ごとに車線の数や平均速度、交通渋滞情報などをリアルタイムで提供する、複数の交通データ提供会社とパートナーシップを締結しています。
セクションごとに、それぞれ異なる機械学習アルゴリズムを使用し、パラメーターと地理的位置を調整して、交通渋滞から周囲に放出される汚染物質を計算しています。
BreezoMeterが提供するヒートマップ上に、最新の空気質の解像度を正確に表示するため、街路やランドマーク、都市部の主要道路を区別しやすい新しいカラースケールを採用しました。結果として、市内の空気汚染の動的な実態や、地形の3D表示など、より細かい粒度で表示することが可能になりました。