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2012年05月08日
株式会社ユビキタス

ユビキタス社、著作権保護デジタルコンテンツのインターネット上での視聴を可能にする新規格、「DTCP+」対応ソリューションを提供 ~デジタル放送のコンテンツ保護範囲がインターネット上まで拡大~

株式会社ユビキタス (本社:東京都新宿区、代表取締役社長:三原 寛司、以下ユビキタス社)は、デジタルテレビやブルーレイディスクレコーダーなどのデジタル家電やPCにおいて、著作権保護付きコンテンツなどをホームネットワーク上で視聴する際に必須となるDTCP-IP※1コンテンツ保護ソリューション「Ubiquitous DTCP-IP」に、業界初※2となるDTCP-IP バージョン1.4(以下DTCP+※3)対応ソフトウェアライブラリを追加し、機器メーカー等に提供開始することを発表します。

DTCP-IP はDLNA(Digital Living Network Alliance ※4)が定める著作権保護付きのデジタルコンテンツを伝送するための技術規格であり、新規格となるDTCP+は今年1月に発表されました。DTCP+の対応により機器メーカーは、従来の規格では自宅内LANなどホームネットワーク内に限定されていた、著作権保護付きデジタルコンテンツのテレビやPCといったデジタル家電機器間でのストリーミング視聴や、ネットワークHDDへのコンテンツムーブ(移動)を、インターネットを介して外出先のスマートフォンやタブレット機器などのモバイル機器、自動車内のエンターテイメントスクリーンといった機器まで広げる機能を実現することが可能となります。
DLNAガイドライン対応機器は世界で2009年に2億8100万台を突破しており、2014年には11億台を突破すると同規格の普及/標準化推進団体のDLNAでは発表しています。さらに、DTCP+ソリューションが加わることで、ホームネットワークという従来の枠を超え、場所による制約の無いマルチスクリーン環境での高品質なエンターテインメント体験を実現する機器への実装ビジネスが大きく拡大すると、ユビキタス社では予測しています。

「Ubiquitous DTCP-IP」は、DTCP-IPに対応したホームネットワークデバイスを開発するためのソフトウェア開発キット(SDK)で、DLNAガイドラインに対応したDMP(Digital Media Player)やDMS(Digital Media Server)を開発する際に、本SDKを利用して、著作権保護されたコンテンツの配信、再生を可能とします。すでにユビキタス社は、国内有名AVメーカーのデジタルテレビやブルーレイディスクレコーダー、放送事業者向けの放送設備向けのリファレンス機などの多数の実装実績を持ち、最近では車載機器などへの展開も進めています。
今回、国内で業界に先駆けてこのDTCP+に対応したソフトウェアを提供することで、各機器メーカーが短期間に最新のネットワーク対応デジタル家電を商品化することを可能にします。

また、DTCP-IPはこれまで国内が中心となって普及してきましたが、近年、欧米のケーブル放送事業者などから、プレミアムコンテンツの著作権保護技術として注目されており、ユビキタス社では、今後のモバイル機器との連携の重要性も併せて、今年度後半から国内のみならず、海外のAV、放送系STB関連メーカーから実装のスピードが高まると見て、DTCP+も含めたビジネス獲得を目指してまいります。

またユビキタス社は、 2012年5月9日(水)~11日(金)に東京ビッグサイトにて開催される ESEC 2012 (組込みシステム開発技術展) ユビキタス社ブース (西1-71) においてDTCP+に対応した「Ubiquitous DTCP-IP」の展示を行います。

■代表取締役社長 三原 寛司のコメント

「今回世界に先駆けて、当社にて新規格DTCP+の対応を発表できることを誇りに思います。爆発的なブロードバンドネットワークとスマートフォンなどの普及により、TVや映画といったプレミアムデジタルコンテンツの視聴スタイルはここ数年で多様化しており、コンテンツの著作権を保護しつつ、いかにそれを実現するかが課題になっていました。今回DTCP+の規格化に伴い、技術的な素地は整ったとみており、新しい視聴体験の実現と新しいメディアビジネスの創造に向け、ソフトウェアプラットフォームベンダーとして普及を加速する一端を担っていきたいと考えています。」

※1 「DTCP-IP」(Digital Transmission Content Protection over Internet Protocol)
DTLA (Digital Transmission Licensing Administrator)が定める、主にホームネットワーク上などのIPネットワーク内で著作権保護技術により保護されたコンテンツを伝送するための技術規格。DLNAのコンテンツ保護規格においてもDTCP-IPの使用は必須とされており、日本のデジタル放送を録画したコンテンツをホームネットワーク内で共有するためにも必要となる。

※2 2012年5月現在、ユビキタス社調べ

※3 DTCP+について
DLNAガイドラインに対応した機器間では、DTCP-IPによるコンテンツ保護機能を使用することにより、録画したテレビ番組などの、著作権保護付きデジタルコンテンツをホームネットワーク経由で視聴することが可能でしたが、DTCP+では宅外の機器に対してもセキュアに配信することが可能になります。
また、新しく追加されたCMI(Content Management Information)の対応により、アプリケーションはコンテンツ管理がより柔軟に行えるようになり、ユーザーの利便性を考慮したデジタル放送録画の「ダビング10」の実装をより簡単に行えるようになります。

※4 「DLNA」(Digital Living Network Alliance)
ホームネットワーク上で異なるメーカーのデジタルAV機器やPCを相互に接続し、デジタルコンテンツ(動画、音楽、静止画など)を容易に共有するためのガイドラインを策定している団体です。

■ 「Ubiquitous DTCP-IP」について

Ubiquitous DTCP-IPライブラリはすべて自社開発により、「小さく」「軽く」「速い」ソリューションを実現しているOS非依存のソフトウェアライブラリと開発キットで、わずか50Kバイト程度の小さなコードサイズで、DLNAサーバー・クライアントの両方に対応可能です。スマートフォンからAV機器、車載機まで広い範囲の組込み機器のプラットフォームに実装いただくことが可能です。

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