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2010年11月18日
株式会社ユビキタス

ユビキタス社、情報機器の省エネと高速起動を両立させたソリューションを展開~Ubiquitous QuickBootと富士通セミコンダクター社製ネットワーク待機応答LSIの組合せにより実現~

株式会社ユビキタス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:家髙朋之、以下ユビキタス社)は、高速起動ソリューション 「Ubiquitous QuickBoot(クイックブート、以下QuickBoot)」 と、富士通セミコンダクター株式会社(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長 岡田晴基、以下富士通セミコンダクター)のネットワーク待機応答LSI 「MB86C36」 を組合せ、ネットワークに接続する複合機やプリンター、ルーターなどの情報機器のネットワーク待機時における消費電力を大幅に削減するソリューションを展開します。

当社の 「QuickBoot」 と富士通セミコンダクター社が開発したネットワーク待機応答LSI 「MB86C36」 を組合せることにより、複合機や情報機器などの心臓部にあたるメインシステムの電力を完全に停止した状態から、ネットワークからの要求でメインシステムの電源を瞬間的に起動することができます。メインシステムの電源オンの時間を最小化することで、情報機器の消費電力を大幅に削減するとともに、ユーザーのネットワーク経由の要求に対して迅速に対応できる利便性も両立した情報機器の開発に大きく貢献します。
また、当社と富士通セミコンダクター社は共同で、本ソリューションを情報機器メーカー各社への拡販を目指すとともに、12月1日より開催される組込み総合技術展ET2010にてデモ展示いたします。

図: 複合機、プリンター等に本ソリューションを応用した時の動作模式図

省エネルギー化や環境配慮に向けた世界的な取り組みの中で、情報機器の待機時消費電力に関しても、より一層高度な数値目標が設定されつつあります。例えば、EUにおけるErP指令*1では、待機時電力について、テレビ、複合機やプリンターなどの機器において待機時消費電力を削減することが求められています。しかし、これらの装置の多くはネットワーク機能を有しているため、ネットワーク接続を維持しつつ待機時電力を削減するのは非常に難しい状況です。

富士通セミコンダクター社のネットワーク待機応答LSI 「MB86C36」 は、ネットワークとの接続維持管理を代行することにより、待機時のメインシステムへの電源を停止することで不要電力を削減することを実現します。一方、メインシステム側ではLinuxのような大規模なOSが使われることが多く、電源断からの起動は一般的には十秒から数十秒程度かかる場合が多く、ユーザーがネットワーク経由でプリンター出力のような操作指示を行った場合、 「MB86C36」 がメインシステムの電源を起動してから実際に操作が完了するまでユーザーを待たせることになってしまいます。

当社の高速起動ソリューション 「QuickBoot」 をメインシステム側に実装することによりこのような問題を解決するのが、今回開発したソリューションです。ネットワーク経由のアクセスを検知した 「MB86C36」 からの電源オン指示により、Linuxが搭載されたメインシステムを1~2秒程度で起動させることが可能になり、ユーザーの利便性を損なわずに劇的な消費電力削減を実現します。

株式会社ユビキタス 代表取締役社長の家髙 朋之は次のようにコメントしております。
「富士通セミコンダクター社の MB86C36 とユビキタス社の QuickBoot の組み合わせにより、ネットワーク待機を要求される機器の究極の低消費電力化が実現できることを訴求し、複合機やプリンターを始め幅広い情報機器向けに拡販していきたいと考えています」。

両社は、2010年12月1日(水)~3日(金)にパシフィコ横浜にて開催されるET2010(組込み総合技術展)当社ブース(D-02)および富士通セミコンダクター社ブース(E-24)において、本ソリューションのコンセプトデモ展示を行います。

*1ErP指令
EUにおけるエネルギー関連製品のエコデザインに関する指令。
エネルギー関係製品までを広範囲に網羅し、省電力に関する要件を定義。

※本リリースに記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

■MB86C36について

富士通セミコンダクター社Webを参照ください。
http://jp.fujitsu.com/group/fsl/release/20100830.html

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