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2010年11月30日
株式会社ユビキタス

高速起動ソリューション「Ubiquitous QuickBoot」のAndroid対応を強化~不揮発メモリにストレスを与えず高速起動を実現する「Android Pack」を追加提供~

株式会社ユビキタス(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:家髙 朋之、以下ユビキタス社)は、本年3月より販売しているUbiquitous QuickBoot Release1.0 (ユビキタス クイックブート リリース1.0)」(以下、QuickBoot)に新たに「Android Pack」を追加し、本日からの提供開始を発表いたします。

AndroidをOSとする機器で、QuickBootを利用して高速起動を実現させたい開発者は、Android Packを利用することで、従来からサポートしていたスタティックモード、ダイナミックモードの2つの起動モードに加え、「Androidモード」の選択が可能となります。

Androidモードでは、スナップショットイメージを毎回取らずに、ユーザーやシステム開発者が意識することなくAndroidを通常起動した場合と同一の使い勝手で、高速起動※1を実現できます。通常起動時と同様、前回起動時の設定情報も全て反映される上、シャットダウンも通常のシャットダウン時間しか必要とせず、不揮発メモリにストレスを与えない画期的なソリューションとなります。
これにより、急速に普及が広がるAndroidをOSとして利用する機器において、ユーザーの利便性をまったく損なわずに、消費電力を究極まで抑えたAndroid高速起動ソリューションを実現します。

<Android Pack 開発・提供の背景>
不揮発メモリ内に格納された固定的なRAMイメージを工場出荷時にあらかじめ書き込み、そのRAMイメージを戻して高速起動するシステムの場合、起動後に毎回全RAMイメージを不揮発メモリに書き戻す作業を行わない限り、OSの設定情報等は次回起動時に反映されないというのが常識でした。例えばOSにAndroidを用いた場合、壁紙の変更やアプリをインストールしても、それらが再起動時には反映されません。
これらを回避するには、電源を毎回切る毎に、全RAMイメージを不揮発メモリに書き戻す、即ちスナップショットイメージを取り直す必要がありました。しかし、この方法は書込み回数に制限がある不揮発メモリにストレスを与える上、長い書込み時間を要することが課題となっていました。
Android Packは、これらの課題を解決する、画期的なソリューションを提供します。

なお、2010年12月1日(水)~3日(金)の期間、パシフィコ横浜で開催される組込み総合技術展「Embedded Technology 2010」のユビキタスブース(ブース番号:D-02)にてQuickBoot/Android Packを使用したデモを行います。

■ Android Pack導入後、QuickBootが提供する3つの起動モード
開発者の方は、アプリケーションに最適な起動モードを選択して適用することが可能です。

スタティックモード
工場出荷時のスナップショットイメージで常に起動するモード。Linuxが搭載されたデジタル家電等の機器に適した起動モード。

ダイナミックモード
工場出荷時のスナップショットイメージで起動して、ランタイムに新たなスナップショットイメージを作成し、次回起動時には、新しく作成されたスナップショットイメージから起動するモード。LinuxあるいはAndroidが搭載された機器で、任意のタイミングでスナップショットイメージを作成し、次回起動にはイメージを取得した状態に復帰して、処理を続けたい場合などに適したモード。

Androidモード
Androidを通常起動した場合と同一の使い勝手で、例えば壁紙等のテーマの変更、アイコンの位置変更、Android向けアプリケーションの追加/削除に対応し、次回起動時には、その変更が反映された形で高速起動するモード。 Androidが搭載された機器で、Android端末としてエンドユーザーが使用する場合に適したモード。

※1スタティックモード、ダイナミックモードと比較した場合、Androidモードでの起動時間は遅くなります。

■ 株式会社ユビキタス 代表取締役社長 家髙 朋之のコメント
「今回のAndroid Packの追加サポートにより、QuickBootの適用の機会とその範囲が広がることを大変嬉しく思っております。従来の2つの起動モードに加えて、Androidを通常起動した場合と同一の使い勝手で、壁紙等のテーマの変更、アイコンの位置変更、さらにAndroid向けアプリケーションの追加/削除に即座に対応するAndroidモードにより、ユーザーインタフェースを持たない通信機器のような機器からユーザーインタフェースを持つLinuxを搭載したデジタルテレビや業務用端末のような機器、さらにAndroid端末上にアプリケーションを実現したスマートブック、タブレット等の機器まで、お客様のアプリケーションに最適な起動モードを選択いただけるようになります。今後も、QuickBootをさらに発展させ、お客様の製品開発を支援していきたいと考えています。」

※本リリースに記載されている会社名、製品名は各社の登録商標または商標です。

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