Ubiquitous DeviceSQLは、組込み機器向けに特化し、ストリームベースの世界最小クラスのデータベースエンジン(メモリフットプリント:50KB~ コンフィグレーション、コンパイラの種類に依存)をベースに、高速データベース機能とイベント処理機能(データ処理機能)を兼ねそなえており、組込みシステムに最適化されたデータ管理機能を実現するフレームワーク製品です。

DeviceSQLプログラミング言語(PL / SQLベース)、DeviceSQLコンパイラ、SQLProbeデータベース操作ツール、サンプルアプリケーションが同梱されているDeviceSQL SDK、および、パフォーマンスをチューニングしたサービスライブラリで構成され、実質的にすべてのターゲットOS、CPUに対応できます。
そして、一般に普及しているほとんどの開発環境やツールに組込み可能で、既存のデバイスソフトウェア・アプリケーションと簡単に統合できます。
すでに世界中で携帯電話、デジカメ、IPセットトップボックス、カーオーディオ、複合機、液晶プロジェクタ、データロガー、計測器を始めとする各種機器で採用され、組込み製品として出荷されています。

データベースのエッジAIデバイスでの活用例
近年、IoTエッジデバイスにおけるAIの活用が進み、防犯や交通量監視などにAIカメラが使用されています。このようなエッジAIカメラでは、取得したデータを効率的に処理し、通信コストの削減やプライバシー保護を実現するためには、データベースの活用が鍵になります。
データベースを利用することで、エッジ側で画像や映像データを解析し、必要なデータのみをクラウドへ送信できます。これにより、次のようなメリットが得られます。
- 通信コストの削減
膨大なデータのアップロードを不要にし、必要な情報だけをクラウドに送信。 - プライバシー保護
映像データ自体はエッジ側で処理し、個人情報の漏洩リスクを低減。 - クラウドリソースの最適化
統計情報やレポート生成用データのみを送信し、エッジとクラウドの役割を分担。
エッジAIカメラに組込み向け高速データベース「DeviceSQL」を活用したデモを通じて、実際にどのようなことが可能になるのかをご紹介します。
IoT / M2M市場向けデータ分散処理・管理ソリューション
自動車、家電機器、日用品、建物、医療機器、農業関連機器などあらゆる「モノ」がセンサーを搭載し、通信機能をもつことでインターネットにつなが る "IoT (Internet of Things)" や、「モノとモノ」がつながり相互に情報をやりとりし、制御しあう "M2M(Machine to Machine)" が急速に拡大しつつあります。
その一方で、デバイスからの情報発信の急激な増加が引き起こす広域ネットワークのトラフィック増により、例えば、通信トラフィック増に対応するためのクラウド設備や通信帯域の増強にかかるコスト負担の増大などが大きな課題となり、センサーやデバイスなどのデータ発生源の近くにゲートウェイを設置し、データを蓄積・処理した結果のデータのみをクラウドに送信することで通信トラフィックを削減するなど、広域ネットワークにおけるデータの分散処理・管理技術が求められています。
ユビキタスAIは、デバイスとクラウドサービスの中間にDeviceSQLを導入したIoTゲートウェイを配置することで
- 条件に合致するデータのみをクラウドサービスに送信するフィルタ機能
- 各種センサー、デバイスから上がってくる大量のデータを集約して、クラウドサービスに送信するデータ集約機能
- 通信機能が切断されている間に各種センサー、デバイスから上がってくるデータを一時的にDevice SQLに蓄えておき、通信機能が再開した際に、データをクラウドサービスに同期させるデータキャッシュ機能
- しきい値などを超えた場合のみ、クラウドへ通知/特定処理の実行/プログラム起動などのイベントハンドリング機能
などを実現します
さらにデータをクラウド環境に加え、ローカル環境でSQLベースのデータベース機能を併用してデータ管理することにより、広域ネットワークの通信トラフィックを軽減するデータ分散処理・管理技術としての活用や、クラウド環境では対応できないリアルタイム処理など、多様なニーズに応えます。