シングル/マルチコア上でLinux/Androidの高速起動とリアルタイムOSを協調動作

組込みシステムにLinuxを導入する場合、起動時間が遅い、リアルタイム性が低いといった問題が発生しがちです。一方、リアルタイムOSには、GPUやWi-Fi等のドライバーの入手困難性、最新の通信プロトコルへの対応スピードの遅さといった欠点がありました。本製品は、LinuxとリアルタイムOS双方の欠点を解消し、それぞれのOSが持つ利点を活用することで、幅広いアプリケーションに対応したプラットフォーム環境を提供します。

「TOPPERS-Pro SafeG」は、シングルCPUコアでも汎用OSとリアルタイムOSが同時に使用でき、OS間のデータ交換を行う必要がありません。さらに「Ubiquitous QuickBoot」により、Linux/Androidの汎用OS側のアプリケーションの高速起動がサポートされているなど、Linux/Androidのような汎用OSとリアルタイムOSを同一システムで利用する場合に必要な機能が一つのパッケージとして提供されます。そのため1コアのみのローエンドからマルチコアがサポートされたミッドレンジ、ハイエンドまで幅広いシステムで利用できます。

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1. 低消費電力とマルチコアパフォーマンスを両立

1.1 各コアごとに独立して、RTOSと汎用OSの利用バランスを動的に変更

  • 動作中でも、RTOS・Android/Linuxのコア割当て数を変更可能

動的コア数割り当ての例

1.2 スリープ状態からの復帰と変わらない使用感を実現

  • 電源断から数秒~で汎用OSを起動できるため、待ち時間のイライラやデータのとりこぼしを防止

1.3 完全な電源断による低消費電力の実現

  • 各OSの負荷状況に応じて割り当てコア数を切り替え、必要なパフォーマンスを確保
  • 使用時間の大半を占める待機時に電源を落とすことで、圧倒的な低消費電力を実現可能

2. 特長

2.1 組込みシステムに最適なプラットフォームを1パッケージで提供

  • 高速起動(Linux/Androidの高速起動QuickBoot、およびリアルタイムOS TOPPERS-Pro)
  • Linux/AndroidとリアルタイムOS TOPPERS-Proをセキュアに並列動作
  • Linux/AndroidとTOPPERS-ProとのOS間通信(MDCOM)を標準サポート
  • シングルコアからサポート
  • Linux/Androidシステム監視機能(オプション)

2.2 開発工数の削減

  • オープンソースソフトウェア(デバイスドライバー、ミドルウェア等)の活用による開発工数削減
  • 起動時間の短縮のための開発やチューニングに伴う作業負荷を低減
  • 検証済みのパッケージ製品として提供されるため、導入のための開発や検証作業が不要

2.3 製造コスト削減

  • シングルコアでも動作するため、ローエンド機器でも搭載可能
  • 商用ハイパーバイザーの導入に伴うコストが不要

2.4 Arm® Cortex®をはじめとする幅広いCPUアーキテクチャに対応

  • 幅広いCPUアーキテクチャに対応しているため、さまざまな機器の開発に対応可能

3. 製品構成

Ubiquitous QuickBoot SafeG Pack

4. 製品イメージ

4.1 概要図

TOPPERS-ProTOPPERS-Pro SafeGLinux/Android汎用OSArm with TrustZone汎用OS用デバイスTOPPERS-Pro用デバイス汎用OS用データTOPPERS-Pro用データTrustI/OメモリNon-Trust

4.2 詳細

Android ApplicationsHome screen,Web browsers, etc.Android Libraries/DalvikQuickBootSnapshot shell scriptAndroidApplicationFrameworkQuickBootSnapshotDriverQuickBootBIOS/IARQuickBootStorage BIOS2nd BootLoader1st BootLoaderTOPPERS-Pro SafeGRTOS(TOPPERS-Pro Kernel)MDCOM(for RTOS)WatchdogMonitor(for RTOS)WatchdogMonitor(for OS)libcLinux Device DriverRTOS ApplicationsMDCOM Driver(for OS)MDCOM Clib(for APPs)OS (Linux/Android)ARM (Cortex-A)

本製品は、Linux/Androidの持つ高度なグラフィックス処理や最新の通信プロトコルの活用と同時に、リアルタイム性とセキュアな処理が要求されるアプリケーションの開発に役立ちます。特に電源断からの高速起動が要求される車載機器、マルチファンクションプリンター、電子決済端末、ATM等の金融端末、産業機器、セキュリティ監視カメラ、キャリアグレードの通信機器等での利用に適しています。

5. 適用例

5.1 ラベルプリンター

  • RTOSで印刷制御、AndroidでUIを動作
  • RTOSをカスタマイズし、Androidの省電力機能に対応
  • 高速起動により、待機時の完全な電源断を実現
  • AMPでは4コアを必要とするレベルの要求性能を2コアで実現

RTOSアプリケーションAndroidアプリケーションAndroid高速起動RTOSDual OS Monitorドメイン間通信ライブラリ省電力機能省電力機能ドメイン間通信ライブラリ[TOPPERS-Pro/FMP][TOPPERS-Pro SafeG][Ubiquitous BuickBoot]

6. 費用・価格

個別にお見積もりさせていただきます。下記よりお問い合わせください。

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製品情報

Linux/Android高速起動

Ubiquitous QuickBoot

独自技術で、わずか数秒~で瞬間起動しアプリケーションを実行状態へ
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組込み向けハイパーバイザー

TOPPERS-Pro SafeGシリーズ

TrustZoneセキュリティ拡張機能を利用。Armプロセッサ上で汎用OSとRTOSを安全に同時実行
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RTOSソリューション

TOPPERS-Proシリーズ

TOPPERSカーネルベースの開発プラットフォームを提供
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