車載制御ECUソフトウェア教育向けパッケージGTrainerとは

自動車のソフトウェアは、ソフトウェアで車の価値や機能が決まるSDV(ソフトウェア・デファインド・ビークル)の時代を迎え、ますますその開発ボリュームが増えています。

これにより、車載制御ソフトウェア開発者の需要が高まり、ハードウェアなどの技術者からリスキリングによりソフトウェア技術者への転向する、といったケースも増えてきています。

より詳しい技術や関連製品について知りたい方へ

お気軽相談

本コラムに関係する技術や関連する製品について知りたい方は、お気軽にご相談ください。

1. 車載制御ソフトウェア開発者育成の課題

車載制御ソフトウェア開発者を育てていくには、以下のような課題もあります。

  • ハードウェアを使用した教育は、コストの問題や教室の制約などがある
  • 教える側も教育の準備や実施に手間がかかる
  • 車載制御ソフトウェアでどのようなことを行っているのかイメージがつきにくい
  • 技術者として現場へ投入するまでに時間がかかる

ユビキタスAIのGTrainer は、上記の課題を解決するECU制御ソフトウェアの初心者向けの学習パッケージです。

2. GTrainerとは

GTrainerは、ユビキタスAIの車載ECUソフトウェア向けシミュレータ「GSIL」を使用した学習教材です。GSILを使って学習することで、車載ECUソフトウェアに関してステップ・バイ・ステップで学ぶことができます。

GSILで学べること:

  1. V字モデルに沿った実装、検証の体験
  2. グローバル変数を使用した信号のモニターと検証
  3. 周期タスクによる各種制御
  4. 割り込み、排他制御
  5. 状態遷移
  6. PID制御およびパラメータチューニング
  7. センサー入力処理
  8. アクチュエーター
  9. SimulinkプラントモデルとECU制御と合わせた検証
  10. テストスクリプトを使用した自動テスト
  11. デバッグ方法
  12. コーディング規約

3. 初心者でも5日間程度で終了

一日3時間程度の学習で、最短約5日で終了します。シミュレータを使用するので、ハードの費用や場所の制約がありません。学習者は、付属の詳細な問題集に従って学習を進めます。教える側は、授業の準備や教室での授業を行う必要はありません。学習者はGSILのGUIを通じてリアルタイムで動きを確認することによりECU制御で何をやっているのかのイメージがつきます。

GTrainerによる学習の流れ
GTrainerによる学習の流れ

4. まとめ

ロケーションや時間に縛られず、いつでもどこでも学べるGTrainer。GTrainerを使用すれば、効率よく車載ECUソフトウェア開発者を育成することができます。

このコラムの著者
株式会社ユビキタスAI エンベッデッド第3事業部 担当部長 植田宏

株式会社ユビキタスAI

エンベデッド第3事業部 担当部長

植田 宏​(うえだ ひろし)

大学卒業後Tire1メーカーへ入社、ECUソフトウェア開発を行う。その後海外で組込みソフトウェア開発エンジニアの経験を経て、帰国。1998年より車載系ソフトウェアの技術営業に従事。自身の経験を活かし、課題解決に役立つ海外のソフトウェア商材を取扱い、国内のエンジニアへ届けている。

より詳しい技術や関連製品について知りたい方へ

お気軽相談

本コラムに関係する技術や関連する製品について知りたい方は、お気軽にご相談ください。


製品情報

ECU制御ソフトウェア開発者向け学習パッケージ

GTrainer

5日間でECU制御ソフトウェア開発者を育成
製品ページを見る
製品情報

車載ECUソフトウェア開発向けシミュレーションツール

GSIL

ハードウェア完成前にPC上でECUソフトウェアを検証
製品ページを見る

組込み制御ソフトウェアでのCIの課題と実現方法

コラムを読む

イベントチェーンを応用した車載ECUのタイミング検証

コラムを読む

システムテストのカバレッジ測定

コラムを読む

組込み制御ソフト開発へのシミュレーション応用による開発効率向上

コラムを読む

CANを使用したSILSテスト ―車両全体シミュレーション、テストケース再利用―

コラムを読む

GSILのMILS開発への適用

コラムを読む

GSILのCI(Continuous Integration)適用

コラムを読む

GSILの網羅的自動テストケース生成機能を使ったECUの信頼性向上

コラムを読む

OEM⇔サプライヤでのECU制御ソフトウェア環境共有による手戻り工数削減方法

コラムを読む

SILSを使用した車載制御ECUソフトウェア開発競争力強化

コラムを読む

車載ECUシミュレーションでテスト資産を活かすための技術とは?

コラムを読む

早期の車載ECUタイミング検証の実現

コラムを読む