IoT製品向け組込みソフトウェアのオールインワンパッケージ Ubiquitous RTOS IoT Enabler すぐにIoT機器を開発できるプラットフォームソリューション

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IoT製品向け組込みソフトウェアのオールインワンパッケージ

ユビキタスAIのTOPPERS-Proを基に、以下のネットワークスタック、ミドルウェア製品を要件に応じて柔軟に組み合わせてオールインワンパッケージとして提供します。IoT製品開発に必要な期間およびリソースを大幅に削減し、高品質で高性能なソフトウェアで設計された製品をタイムリーに市場投入するための仕組みが満載です。

RTOS IoT Enablerの導入メリット

① IoT製品向け組込みソフトウェアのオールインワンパッケージ

組込みシステム設計を効率化・簡素化する包括的なソフトウェアパッケージとして、OS、ネットワーク、セキュリティなどの移植・開発作業を不要にします。また、特定のアプリケーション向けに最適化されたパッケージを利用することで、開発効率の向上と市場投入までの期間短縮を実現します。

② 商用リアルタイムOS「TOPPERS-Pro」をあらかじめ統合

ユビキタスAIが提供するTOPPERSプロジェクトのオープンソースカーネルをベースにしたμITRON互換の商用RTOSソリューションです。最新のマルチコアCPUアーキテクチャに対応しており、タイミングクリティカルで複雑な制御の処理に適しています。

③ 動作/品質保証済み、瑕疵担保責任、知財権侵害補償あり

動作/品質保証済みソフトウェアプラットフォームとして提供しますので、お客さまは、安心してアプリケーション開発に注力できます。ユビキタスAIが提供するRTOS IoT Enablerは、瑕疵担保責任および知的財産権侵害に対する補償を含んだライセンス提供となり、不具合対応もユビキタスAIが責任を持って行います。

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RTOS IoT Enablerのソフトウェア

RTOS IoT Enablerは、以下のソフトウェアを組み合わせて提供されます。

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OS:TOPPERS-Pro

TOPPERS-Pro/ASP3は、NPO法人TOPPERSプロジェクトが開発したオープンソースカーネル「TOPPERS/ASP3」をベースに、ユビキタスAIが提供するRTOSソリューションパッケージです。
これまでは、IoTなどで用いられる小さな組込みシステムではRTOSを使用しないか、独自のOSを搭載することが一般的でしたが、コンパクトでシンプルなRTOSである TOPPERS-Pro/ASP3は、IoT機器などリソースの限られる組込み機器でも利用できます。

TOPPERS-Pro/ASP3 製品ページ

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ネットワーク:Ubiquitous Network Framework

TCP/IPスタックをベースとした、通信機能を実装するためのミドルウェアです。
ROM/RAM容量が限られたローエンドMCUによるOSレス(ベアメタル)環境や、既にRTOS上でアプリケーションが動作している環境でUbiquitous Network Frameworkによる通信機能を実現します。
Ubiquitous Network Frameworkの基本となるベース・プロトコル(Base Protocol)に、お客様のユースケースにあわせた各種プロトコルを選択・搭載することで、組込み機器を最小限のハードウェアリソースでネットワーク対応させられます。

Ubiquitous Network Framework 製品ページ

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ネットワークセキュリティ:Ubiquitous TLS

Ubiquitous TLSは、ユビキタスAIがフルスクラッチで開発したTLS 1.3対応のTLSプロトコルスタックです。
ハードウェアリソースが制限されたIoT機器に最適な省リソースかつ処理速度を備え、センサーデバイスやスマート家電、ウェアラブル、ネットワークカメラ、決済端末など、多様なIoT機器の安全なインターネット接続を実現します。
また、本製品は、異なるTLSバージョンに対応したサーバー側へのAPI互換性を持っています。導入時にはTLS1.2で運用を開始しても、AWSやMicrosoft AzureなどのクラウドプラットフォームがTLS1.3に対応した際には、すぐに追従できます。

Ubiquitous TLS 製品ページ

ミドルウェア

ユビキタスAIは創業以来、数多くのミドルウェアを取り扱い、国内・海外製品を問わずにソフトウェア製品の提供をしてきました。
RTOS IoT Enablerは、ユビキタスAIが対応する豊富なミドルウェアを含めたオールインワンパッケージとして提供可能です。ソフトウェア調達や契約に関わる負担を軽減し、開発者は動作するミドルウェアのサンプルアプリケーションを参考にすることで、IoT機器開発を容易にします。

RTOS IoT Enablerの利用例

ECHONET Liteコントローラー

RTOS IoT Enabler for EMSをソフトウェアプラットフォームとして使用し、ECHONET Liteのコントローラーを構成しました。このECHONET LiteのコントローラーはECHONET Liteに対応した家庭用エアコンの状態を取得して、温度設定などの操作を行います。
対向機器となる家庭用エアコンはMoekadenRoomというgithub(https://github.com/SonyCSL/MoekadenRoom )で公開されているECHONET Lite機器のエミュレータソフトウェアを使用しています。

※本 ECHONET Liteのコントローラー利用例は、2022年6月10日に開催された『TOPPERSカンファレンス 2022』で紹介しました。

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RTOS IoT Enabler for EMS で ECHONET Lite コントローラーを作成

AIA(Alexa Voice Service Integration for AWS IoT)に対応したスマートスピーカー

RTOS IoT EnablerにAmazon Alexaをリソースに制約のあるIoT機器 で使用可能にしたAIAの機能を実装して、スマートスピーカーを開発しました。Arm Cortex-Mシリーズプロセッサと1MB未満のRAMを搭載したMCUで スマートスピーカーの機能を実現した利用例です。

※本スマートスピーカーの利用例は、2022年6月10日に開催された『TOPPERSカンファレンス 2022』で紹介しました。

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RTOS IoT Enabler で AIA 対応のスマートスピーカーを作成

組込み機械学習ライブラリを使用したジェスチャー認識

RTOS IoT EnablerにユビキタスAIが販売する組込み向け機械学習ライブラリであるEkkonoを実装して、組み込み機械学習ライブラリを使用したジェスチャー認識機器を開発しました。ミドルウェアとして実装した、Ekkonoは超軽量ライブラリのためArm Cortex-MシリーズプロセッサのMCU上で動作します。インターネット接続を行わず、エッジ側でリアルタイムに学習・推論を実行することを応用して、非接触で得られる膨大な静電容量センサーのデータから、向きの判定に応用した利用例になります。

※本AIソリューションの利用例は、2022年7月7日に開催されたInfineon MCU Partner & Solution Dayで紹介しました。

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組込み機械学習ライブラリを使用したジェスチャー認識のデモを作成