ティックレス対応マルチコア向けRTOS TOPPERS-Pro/FMP3 マルチコア対応でリアルタイム性と動的負荷分散を両立。マイクロ秒単位のシステム時刻精度でティックレス動作
「TOPPERS-Pro/FMP3」は、NPO法人TOPPERSプロジェクトが開発したオープンソースの動的負荷分散マルチコア対応「TOPPERS/FMP3」カーネルをベースとした商用RTOS(リアルタイムOS)です。
TOPPERS/FMP3は、TOPPERS第3世代カーネル統合仕様に準拠したTOPPERS/ASP3をマルチコアプロセッサ向けに拡張したカーネルです。機能分散型と対称型いずれのマルチコアプロセッサシステムにも適用でき、以下を特長とします。
- 設計時にタスクをプロセッサコアに割り付け
- カーネルはシステム稼働中にタスクを移動させない
- システム稼働中にタスクを別のプロセッサコアに移動させる API を用意
TOPPERS-Pro/FMP3は、これらTOPPERS/FMP3の特長を活かしたRTOSとして開発されています。
主な特長
- シングルコア用TOPPERS-Pro/ASP3とのAPI互換性
- システム時刻精度がマイクロ秒となり高精度な処理が可能
- ティックレスで動作(精度の面でも省電力の面でも有利)
- 動的負荷分散型マルチコアプロセッサ対応
- タスクマイグレーション機能
- コアごとのタスクスケジューリング
- 多くのCPUに対応
- μITRON4.0やT-Kernelからの移行をより容易にするExtensionを提供(※ユビキタスAI独自)
- 組込み向けハイパーバイザー「SafeGシリーズ」との組み合わせ実装可能(オプション)
対応環境
TOPPERS-Pro/FMP3は基本的にはどのようなプラットフォームでも使用可能です。
現在対応済みのプラットフォームは以下の通りです。
対応CPU コア
- Arm Cortex-M0+/M3/M4/M7 MPCore
- Arm Cortex-A5/A7/A8/A9/A15 MPCore
- Arm Cortex-A32/A35/A53/A57/A72/A73 MPCore
- Arm Cortex-R4/R5 MPCore
サポート機能
TOPPERS-Pro/FMP3は以下の機能をサポートします。
ユーザーメリット
- ユビキタスAIが提供する、豊富なミドルウェアが利用可能です。
- 各社の開発環境、GNU などの無償開発環境をプロジェクトに応じて選択可能。特定のベンダに縛られることはありません。
- アプリケーションの動的負荷分散化を容易に行え、かつ従来のµITRONのソフトウェア資産をほぼそのまま使用できるため、開発期間を大幅に削減可能です。
- コアの割付けはユーザーが任意に決めることが可能。リアルタイム性重視のコアやアプリケーション処理専用のコアなど、自由に設計・配置することができます。
- オプションの組込み向けハイパーバイザー「SafeGシリーズ」を合わせて使用することで、LinuxやAndroid等の汎用OSとTOPPERSを複数コア上で同時動作させることができます。「SafeGシリーズ」を使用する場合、TOPPERS側のリアルタイム性は損なわれません。
技術サポート体制
専任の担当者による技術サポートを提供します。
移植・チューニング
別途、ユビキタスAIが提供するソフトウェアの移植サービス、アプリケーションの開発受託サービスなどのご提供が可能です。開発期間が短い場合やエンジニアリングリソースが不足している時など、お客様に代わり経験豊富なエンジニアが移植、開発作業を行います。
関連製品:TOPPERS-Pro/FMP、TOPPERS-Pro/ASP3、TOPPERS-Pro/HRMP3、TOPPERS-Pro SafeGシリーズ、TOPPERS-Pro MDCOM、TOPPERS-Proカーネル Extension(拡張パッケージ)